学術論文情報
興和株式会社が支援・実施した研究の論文概要です。
本コンテンツ掲載の臨床論文は治験を除き、当該製品の「効能又は効果」、「用法及び用量」の範囲で検討されたものです。
「効能又は効果」に直接関連しない項目が主題となっている論文もありますが、適応外使用を推奨するものではありません。
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選択的Rhoキナーゼ阻害剤K-115の第Ⅰ相臨床試験
※適応外情報が含まれます
Tanihara H, et al.英文初回単回点眼試験で、50名の健康成人にプラセボ、または0.05%、0.1%、0.2%、0.4%および0.8%の濃度のK-115を段階的に投与した。反復点眼試験では、別の50名の健康成人に1日2回7日間プラセボ、または0.05%、0.1%、0.2%、0.4%および0.8%の濃度のK-115を段階的に投与した。K-115を単回点眼した後、ベースラインからの眼圧の変化は、プラセボ群は-1.6 mmHgで、点眼後2時間における眼圧の変化は、0.4%群で-4.0 mmHgだった。単回点眼試験と同様に、反復点眼試験での眼圧低下は点眼後1~2時間で最大効果に達した。安全性では、軽度の結膜充血が半数以上に認められたが、90分以内に自然に回復した。
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プロスタグランジン系薬で治療中の眼圧15mmHg以下の日本人緑内障患者に対するROCK阻害薬の追加効果:ROCK U-15
Sakata R, et al.英文両眼をFP単剤治療中であり、眼圧が15 mmHg以下のPOAG患者30例に対し、片方の眼にリパスジルを追加点眼した前向き観察研究。リパスジル治療開始後1ヵ月と3ヵ月時に(1)追加眼及び僚眼の眼圧変化量、(2)20%及び30%眼圧下降達成率、(3)追加眼と僚眼の眼圧の差、(4)治療期間中の安全性を調査した。リパスジル追加眼では1ヵ月時、および3ヵ月時で有意に眼圧が下降した。2例で局所に有害事象が発現し、顔面浮腫、眼瞼炎がみられたが、リパスジルの中止により回復した。
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Rhoキナーゼ阻害薬によって誘発される結膜充血の消失評価:リパスジル点眼液0.4%臨床試験
Sakamoto E, et al.英文他の緑内障点眼薬で加療中の開放隅角緑内障または高眼圧症患者において、リパスジル点眼によって誘発される結膜充血の出現、消失および動態変化を調査した。結膜充血は、ほとんどの患者で点眼後10分以内に出現し、充血は2時間以内に消失した。
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ぶどう膜炎続発緑内障、落屑緑内障、ステロイド緑内障患者におけるリパスジルの眼圧下降効果:ROCK-S study 多施設後向き観察研究
Futakuchi A, et al.英文従来治療で眼圧コントロール不十分のためリパスジル点眼液0.4%を追加投与した続発緑内障患者(ぶどう膜炎続発緑内障、落屑緑内障、ステロイド緑内障)を対象に、リパスジル点眼前後の眼圧変化、続発緑内障の病型別の眼圧変化、各病態の患者背景、ぶどう膜炎続発緑内障眼におけるぶどう膜炎による炎症の経過および各病態における有害事象発現率を調査した。332例(332眼)において、ベースラインから1ヵ月で-5.86 ± 9.04 mmHg、3ヵ月で-6.18 ± 9.03 mmHg、6ヵ月で-7.00 ± 8.60 mmHgの眼圧下降効果が認められた。
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日本人2型糖尿病患者におけるトホグリフロジンの安全性と有効性: 日常診療における多施設共同前向き観察研究
Yamada Y. et al.英文本試験では11,480人が登録され、6,967人が104週間の追跡を完了した。副作用は、尿路・性器感染症(1.53%)が最も多く、次いで体液量減少(1.25%)であった。低血糖は27例(0.24%)、有害事象は1,054例(9.18%)、副作用は645例(5.62%)にみられた。HbA1cは0.85%減少し、体重は3.05kg減少した。
