学術論文情報
興和株式会社が支援・実施した研究の論文概要です。
本コンテンツ掲載の臨床論文は治験を除き、当該製品の「効能又は効果」、「用法及び用量」の範囲で検討されたものです。
「効能又は効果」に直接関連しない項目が主題となっている論文もありますが、適応外使用を推奨するものではありません。
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PORTRAIT研究:肝臓に対するペマフィブラートとオメガ-3脂肪酸エチルの効果比較
Sumida Y, et al.英文MASLD合併高TG血症患者をランダムにペマフィブラート群(0.2mg/日)、オメガ-3脂肪酸エチル群(2g/日)に分けて24週間観察した。主要評価項目は投与前から24週後のALT変化量とした。副次評価項目はその他の肝酵素、脂質プロファイル、肝線維化マーカーとした。80例が登録され、ランダムに割り付けられた。調整後平均ALT変化量はオメガ-3脂肪酸エチル群に比べ、ペマフィブラート群で有意に低値を示した。また、ペマフィブラートは他の肝酵素、脂質プロファイル、肝線維化マーカーを有意に改善させた。両群ともに副作用による中止例はなかった。
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スタチン治療を受けた脂質異常症患者のアポB-48に対するペマフィブラートおよびオメガ-3脂肪酸エチルの効果:日本における前向き多施設共同オープンラベル無作為化並行群間比較試験(PROUD48研究)
Takeda Y, et al.英文スタチン治療下で空腹時TG値が177 mg/dL以上の脂質異常症患者126例を対象に、ペマフィブラート0.4 mg/日、または オメガ-3脂肪酸エチル4 g/日を 16週間投与した際のApoB-48の変化率を主要評価項目として検討を行った。主要評価項目であるベースラインからの空腹時 ApoB-48の変化率は、ペマフィブラート群で-50.8%、オメガ-3脂肪酸エチル群で-17.5%であった。有害事象は、ペマフィブラート群において9/63例(14.3%)、オメガ-3脂肪酸エチル群で3/63例(4.8%)に認められたが、重篤な副作用は両群ともに認められなかった。
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認知症の人への貼付剤に関するケアマネジャーの認識調査
平野 成樹、他和文居宅介護支援事業所または地域包括支援センターに勤務するケアマネジャーを対象に、全国オンライン調査を実施した。貼付剤(テープ剤)は、認知症患者にとって最も服薬しやすく、支持されている剤形であった。回答者の約74%が、貼付剤はこの集団の服薬アドヒアランスを改善すると報告し、3分の2が家族や介護者の負担を軽減すると回答した。回答者の3分の2は、最初の薬として貼付剤を処方することで、服薬アドヒアランスを維持し、職種間の連携を促進できると考えていた。
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開放隅角緑内障または高眼圧症患者に対する0.4%リパスジル(K-115)の1年間の臨床評価
Tanihara H, et al.英文354例の原発性開放隅角緑内障、高眼圧症、落屑緑内障の患者を4つのコホート(単剤治療173例、プロスタグランジン関連薬併用62例、β遮断薬併用60例、配合剤併用59例)に分けた。リパスジルは単剤治療群、併用薬治療群および単剤治療のサブグループ(ベースライン眼圧21 mmHg以上・未満)のいずれの解析においても52週にわたり眼圧下降効果を示した。頻発した有害事象は結膜充血、眼瞼炎、アレルギー性結膜炎であった。51例が眼瞼炎、アレルギー性結膜炎で中止になり、すべての症状はリパスジルの中止後に改善した。
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リパスジル(K-115)のチモロール又はラタノプロストとの併用における眼圧下降追加効果
Tanihara H, et al.英文チモロール点眼液(TIM)、またはラタノプロスト点眼液(LAT)投与下で眼圧が18mmHg以上のPOAG又はOHT患者を対象に、リパスジルまたはプラセボを1日2回、8週間点眼した。 主要評価項目は、0週時の同一時刻に対する4、6、8週時の眼圧変化量。TIM併用試験では、リパスジル群の朝点眼直前の眼圧変化量は-2.4 mmHg、点眼2時間後は-2.9 mmHgであった。 LAT併用試験では、リパスジル群の朝点眼直前の眼圧変化量は-2.2 mmHg、点眼2時間後は-3.2 mmHgであった。報告の多かった有害事象は結膜充血であった。
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原発開放隅角緑内障および高眼圧症に対するのRhoキナーゼ阻害剤であるリパスジル(K-115)の24時間の眼圧低下作用:無作為化、非盲検、クロスオーバー試験
※適応外情報が含まれます
Tanihara H, et al.英文眼圧が21 mmHg以上を呈する原発開放隅角緑内障、または高眼圧症患者28例を0.2%群、0.4%群、プラセボ群に分けた。平均眼圧の下降は、0.2%で-5.2 mmHg、0.4%で-6.4 mmHg、プラセボで-2.0 mmHgであった。安全性において、0.2%群で22例、0.4%群で27例、およびプラセボ群3例で結膜充血が観察された。
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リパスジル・ブリモニジン配合点眼液(K-232)とリパスジル点眼液またはブリモニジン点眼液との薬理作用に関するクロスオーバーランダム化試験
Tanihara H, et al.英文リパスジル・ブリモニジン配合点眼液の薬理効果を各単剤と比較した。健康成人男性を3群(K-232先行群、リパスジル先行群、ブリモニジン先行群)に分け、各薬剤を1日2回、8日間反復点眼した。評価項目は眼圧、結膜充血の程度、角膜内皮細胞形態、瞳孔径、薬物動態の変化とした。K-232では、ベースライン眼圧(12.7 mmHg)から点眼1時間後に9.1 mmHg(1日目)、9.0 mmHg(8日目)に有意に低下した。主な有害事象はK-232使用時、およびリパスジル使用時における結膜充血であった。
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緑内障・高眼圧症に対するリパスジル・ブリモニジン配合点眼液(K-232)による長期の眼圧下降効果および安全性の検討:多施設共同、オープンラベル、第III相試験
Tanihara H, et al.英文開放隅角緑内障、高眼圧症患者、落屑緑内障患者を4つの併用コホート(コホート1:PG関連薬、コホート2:PG+β遮断薬、コホート3:PG+β遮断薬+CAI、コホート4:その他)に分け、既存治療に加えK-232を1日2回、52週間追加点眼し、眼圧下降作用と有害事象および副作用を検討した。投与開始後52週時の点眼2時間後の眼圧は、いずれのコホートにおいても有意に低下した。主な副作用は結膜充血、アレルギー性結膜炎、眼瞼炎、結膜充血であった。
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リパスジル・ブリモニジン配合点眼液(K-232)とリパスジルまたはブリモニジンとの比較:第III相無作為化比較の2試験
Tanihara H, et al.英文リパスジル、またはブリモニジン単剤で治療を受けている眼圧18 mmHg以上の原発開放隅角緑内障、または高眼圧症の患者を対象に、リパスジル対照比較試験では2群、ブリモニジン対照比較試験では3群に無作為に割付け、それぞれ1日2回8週間点眼した。主要評価項目は4、6、8週時におけるベースラインからの眼圧変化量とした。リパスジル対照比較試験における眼圧変化量はK-232群で-2.6 mmHg、リパスジル群で-1.2 mmHg、群間差は-1.4 mmHgであった。ブリモニジン対照比較試験では。K-232群で-3.4 mmHg、ブリモニジン群で-1.5 mmHg、群間差は-1.8 mmHgであった。最も多い副作用は結膜充血であった。
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原発開放隅角緑内障および高眼圧症におけるRhoキナーゼ阻害剤K-115の第Ⅱ相無作為化臨床試験
※適応外情報が含まれます
Tanihara H, et al.英文原発開放隅角緑内障または高眼圧症患者210例を0.1%、0.2%、0.4%のK-115群、およびプラセボ群に分け、1日2回8週間投与した。K-115、またはプラセボによる眼圧の低下および有害事象発生率の用量反応を調べた。 ベースラインからの最終来院時の平均眼圧下降は、プラセボ群、0.1%群、0.2%群、0.4%群で以下の通り。 点眼前(9時):-2.2mmHg、-3.4mmHg、-3.2mmHg、-3.5mmHg、点眼2時間後(11時):-2.5mmHg、-3.7mmHg、-4.2mmHg、-4.5mmHg、点眼8時間後(17時)-1.9mmHg、-3.2mmHg、-2.7mmHg、-3.1mmHgであった。 結膜充血はプラセボ群54例中7例(13.0%)、0.1%群53例中23例(43.4%)、0.2%群54例中31例(57.4%)、0.4%49例中32例(65.3%)に認められた。
