学術論文情報
興和株式会社が支援・実施した研究の論文概要です。
本コンテンツ掲載の臨床論文は治験を除き、当該製品の「効能又は効果」、「用法及び用量」の範囲で検討されたものです。
「効能又は効果」に直接関連しない項目が主題となっている論文もありますが、適応外使用を推奨するものではありません。
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日本人2型糖尿病患者における新規のSGLT2阻害剤トホグリフロジン単独療法の有効性と安全性:第Ⅱ/Ⅲ相無作為化プラセボ対照二重盲検並行群間比較試験
※適応外情報が含まれます
Kaku K, et al.英文食事/運動療法で血糖コントロール不十分な2型糖尿病患者230人を含む多施設プラセボ対照無作為化二重盲検並行群研究。1日1回24週間プラセボ群、またはトホグリフロジン(10、20、40 mg)経口投与群のいずれかに無作為に割り当てられた。有効性の主要評価項目は、24週目のHbA1cのベースラインからの変化であった。24週目のHbA1cのベースラインからの最小二乗(LS)の平均変化はトホグリフロジン10 mg群-0.797%、トホグリフロジン20 mg群-1.017%、トホグリフロジン40 mg群-0.870%と比較して、プラセボ群では-0.028%だった。プラセボ群と比較して、全てのトホグリフロジン群で空腹時血糖、食後2時間血糖、体重の減少がみられた。
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日本人2型糖尿病患者における選択的SGLT2阻害剤トホグリフロジンの単独療法あるいは他の経口抗糖尿病薬との併用療法による長期安全性及び有効性:多施設共同オープンラベル無作為化コントロール試験
※適応外情報が含まれます
Tanizawa Y, et al.英文食事や運動で血糖コントロールが不十分な患者での単剤試験と、他の経口糖尿病治療薬でコントロール不良患者での上乗せ試験。両試験において、患者はトホグリフロジンを20 mg/日または40 mg/日を52週間経口投与する群に無作為に割り付けられた。単剤試験には194例が登録され、上乗せ試験には602例が登録された。両試験共に有害事象による治療中止は6%未満であり、トホグリフロジンは52週間良好な忍容性を示した。
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日本人健康高齢男性におけるアルツハイマー型認知症治療薬ドネペジルテープ剤反復投与の安全性および薬物動態
池田 志斈、他和文国内第Ⅰ相、非盲検、単施設、反復投与試験、スクリーニング、Ⅰ期、Ⅱ期、および事後検査で構成。Ⅰ期では65歳以上の被験者に、ドネペジル27.5 mg含有テープ剤を背部に 1日1枚、17日間反復貼付し、同一箇所には7日間隔を空けて貼付した。Ⅰ期終了後から 19日間以上の休薬後、Ⅱ期ではドネペジル塩酸塩3 mg錠を1日1錠7日間服用後、ドネペジル塩酸塩5 mg錠を1日1錠14日間服用した。事後検査は、Ⅱ期の最終服用日から19日以上経過後に行った。Ⅰ期では12例、Ⅱ期では11例が試験を完了した。最終投与日の血漿中ドネペジル AUC0-24hのⅠ期のⅡ期に対する幾何平均比は0.956であった。
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日本人健康高齢男性におけるアルツハイマー型認知症治療薬ドネペジルテープ剤反復投与時の皮膚症状および薬物動態の線形性
※適応外情報が含まれます
池田 志斈、他和文国内第Ⅰ相、非盲検、単施設、3群3期クロスオーバー、反復貼付試験。65歳以上の健康被験者を3用量の投与順序のいずれかに無作為に割り付け、ドネペジルを含有するテープ剤13.75 mg/22cm2、27.5mg/44cm2、55.0 mg/88cm2を、19日間以上の休薬期間を設けてそれぞれ1日1回、17日間反復貼付した。血漿中ドネペジルのCmaxおよびAUC0-24hは用量依存性を示した。
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軽度及び中等度のアルツハイマー型認知症患者における経皮吸収型ドネペジルパッチの有効性と安全性: 24週間の多施設共同無作為化二重盲検並行群間比較非劣性試験
Nakamura Y, et al.英文本試験の主要評価項目は、ベースラインから24週時までのADAS-Jcogの変化とし、ドネペジル塩酸塩錠5 mgと比較したドネペジルパッチ27.5 mgの非劣性を評価した。無作為割付時340例中、303例が試験を完了した。24週時の ADAS-Jcog のベースラインからの変化(最小二乗平均±標準誤差)は、 -0.7±0.4(ドネペジルパッチ27.5 mg)および 0.2±0.4(ドネペジル塩酸塩錠5 mg)であった。最小二乗平均値の差は -0.9であった。群間差の95%信頼区間の上限は、予め定められた非劣性マージンである2.15未満であった。
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軽度から中等度のアルツハイマー型認知症患者における経皮吸収型製剤ドネペジルパッチの有効性と安全性:オープンラベル継続試験
Nakamura Y, et al.英文24週間の二重盲検非劣性試験(ドネペジルパッチ 27.5 ㎎ vs ドネペジル塩酸塩錠5 ㎎)終了後、ドネペジルパッチ群はパッチを継続投与し(継続群)、ドネペジル塩酸塩錠群はパッチへ切替え(切替群)、両群28週間パッチを投与した。301例(継続群156例、切替群145例)が対象となった。ADAS-JcogとABC認知症スケールは両群ともに同じような経過であった。24週時から36週時と52週時のADAS-Jcogの変化量[平均 (標準偏差)]は、継続群で1.4(4.8)と2.1(4.9)、切替群で1.0(4.2)と1.6(5.4)であった。継続群における52週間の貼付部位の有害事象は56.6%(98/173)であった。
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高度アルツハイマー型認知症患者における経皮吸収型製剤ドネペジルパッチの長期的な安全性、忍容性、有効性
Nakamura Y, et al.英文52週間の国内多施設共同、非盲検、非対照、長期試験として、高度アルツハイマー型認知症患者を対象にドネペジル塩酸塩錠10 mgを4週間投与した後、ドネペジルパッチ55 mgを52週間投与した。全体の中止率は29.7%(19/64)であった。貼付部位の有害事象発生率は67.2%(43/64)であり、紅斑が29.7%(19/64)、痒みが25.0%(16/64)、接触性皮膚炎が20.3%(13/64)であった。
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日本人の緑内障及び高眼圧症患者を対象としたリパスジルの安全性と有効性:特定使用成績調査(ROCK-J)の12ヵ月中間集計結果
Tanihara H, et al.英文リパスジル投与経験がない緑内障又は高眼圧症患者を対象に、リパスジル投与後2年間観察する市販後調査。副作用と眼圧データを収集し、リパスジル投与後12ヵ月間のデータを解析した。 安全性解析対象症例が3,359例、有効性解析対象症例が3,323例であった。副作用は626例(18.6%)に発現し、主な副作用は結膜充血、眼瞼炎、結膜炎であった。リパスジル投与12ヵ月間の眼圧変化量は-2.6 ± 0.1 mmHgであり、ベースライン眼圧から有意に低下した。
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日本人の緑内障患者または高眼圧症患者におけるリパスジルの安全性と有効性:特定使用成績調査試験ROCK-Jの3ヵ月中間解析
Tanihara H, et al.英文リパスジル投与経験がない緑内障又は高眼圧症患者を対象に、リパスジル投与後2年間観察する市販後調査。副作用と眼圧データを収集し、リパスジル投与後3ヵ月間のデータを解析した。副作用は3,058例中244例(8.0%)に認められた。眼圧は、原発開放隅角緑内障、正常眼圧緑内障、原発閉塞隅角緑内障、および高眼圧症でそれぞれ有意に低下した。
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スタチン治療中の2型糖尿病合併高TG血症患者におけるペマフィブラートの追加投与またはスタチン倍量投与がsdLDL-Cに及ぼす影響に関する前向き無作為比較試験
Hirano T, et al.英文スタチン治療を受けている2型糖尿病合併高TG血症患者97例を、ペマフィブラート0.2 mg/日追加群、またはスタチン用量倍増群に無作為に割り付け、12週間追跡した。sdLDL-Cの減少率および減少量は、ペマフィブラート追加群がスタチン倍増群よりも有意に大きかった。TGはペマフィブラート追加群でのみ減少し、LDL-Cはスタチン倍増群でのみ減少したが、nonHDL-CとApoBは両群で同様に減少した。重篤な副作用は両群ともに認められなかった。
