学術論文情報
興和株式会社が支援・実施した研究の論文概要です。
本コンテンツ掲載の臨床論文は治験を除き、当該製品の「効能又は効果」、「用法及び用量」の範囲で検討されたものです。
「効能又は効果」に直接関連しない項目が主題となっている論文もありますが、適応外使用を推奨するものではありません。
-
フェノフィブラートと選択的PPARαモジュレーター(SPPARMα)ペマフィブラートのKATPチャネル活性とインスリン分泌に与える影響
Kitamura S, et al.英文低グルコース(2 mM)および高グルコース(10 mM)状態のMIN6細胞のインスリン分泌に対するフェノフィブラート(100μM)、ペマフィブラート(100 μM)の影響を測定した。フェノフィブラートは低グルコース状態におけるMIN6細胞のインスリン分泌を有意に増加させた。ペマフィブラートは低グルコース、高グルコースどちらの条件下でもインスリン分泌を増加させなかった。インスリンmRNAの発現にはフェノフィブラート、ペマフィブラートのどちらも影響を与えていなかった。
-
メダカNASHモデルの肝臓と血管における選択的PPARαモジュレーター(SPPARMα)、スタチン、SGLT2阻害薬の影響
Kimura A, et al.英文高脂肪食誘発NASHメダカモデルに対してペマフィブラート、ピタバスタチン、トホグリフロジン、およびそれらの併用投与後の生理的変化、肝臓の組織学的変化を評価した。組織学的解析の結果、各薬剤とその組み合わせによる処置後、肝臓の脂肪蓄積と線維性変化が有意に抑制された。脂肪化、および線維化関連遺伝子の発現レベルも変化した。
-
メダカNASHモデルの肝臓と血管における選択的PPARαモジュレーター(SPPARMα)、スタチン、SGLT2阻害薬の治療効果
Kimura A, et al.英文高脂肪食誘発NASHメダカモデルに対してペマフィブラート、ピタバスタチン、トホグリフロジン、およびそれらの併用投与後の生理的変化、肝臓の組織学的変化を評価した。組織学的解析の結果、各薬剤とその組み合わせによる処置後、肝臓の脂肪蓄積と線維性変化が有意に抑制された。脂肪化、および線維化関連遺伝子の発現レベルも変化した。
-
新規SPPARMαであるペマフィブラートの血漿中低濃度定量におけるLC-MS/MS法の検証
Kobuchi S, et al.英文ペマフィブラートに対する好感度かつ迅速な定量法としてLC-MS/MSアッセイ法を開発した。本法は、精度、正確性、感度、安定性に優れ、マトリックス効果がなく、高い回収率を示し、定量下限、およびランタイムは、過去の報告よりも優れていた。本法は、ペマフィブラートの研究評価に有用であると考えられた。
-
ペマフィブラートはリン酸化c-Jun発現の抑制を介して、NMDA誘導性の興奮毒性による網膜神経細胞死を防止する
Fujita N, et al.英文雄の成熟ウィスターラットの硝子体内に20 nmol NMDAを注射し、ペマフィブラート(10 mg/kg)を1日1回7日間経口投与した。フルオロゴールドで標識されたRGCの形態観察では、全身性のペマフィブラート投与によりNMDA誘導性の細胞死が有意に抑制されていた。アポトーシスに関連するリン酸化c-JunタンパクはNMDAの暴露で増加したが、ペマフィブラート投与により有意に減少した。
-
新規選択的ペルオキシソーム増殖剤活性化受容体αモジュレーター(SPPARMα)であるペマフィブラートの臨床的に適切な用量は、マウスにおいて肝PPARαを標的とすることにより血清TG値を低下させる
Zhang Z, et al.英文ペマフィブラート(PEM)の臨床用量に相当する用量(0.1 mg/kg/日)、または高用量(0.3 mg/kg/日)のPEMを雄性C57BL/6Jマウスに14日間投与した。臨床用量に相当する用量のPEMは、マウスにおいて肝毒性を示すことなく、TGレベルを十分に低下させた。PPARαはPEMによって肝臓でのみ活性化され、他の組織では活性化されなかった。
-
新規選択的PPARαモジュレーター、ペマフィブラートはeNOS依存的機構を介した虚血後の血行再建を促進する
Kawanishi H, et al.英文6週齢の野生型雄マウスを2群(普通飼料を与えるコントロール群とペマフィブラート群)に分け、4週飼育した後、左の大腿動脈および大腿静脈を摘出した。術後4週まで下肢血流をレーザードップラー血流計で観察したところ、ペマフィブラート群はコントロール群より虚血肢の血流が回復した。
-
高脂肪食を摂取したLDL受容体欠損マウスではヒストンH3のシトルリン化を介して好中球接着が亢進する
Osaka M, et al.英文高脂肪食負荷したLDL受容体欠損マウスの末梢血好中球では、ヒストンH3タンパクのシトルリン化が亢進していた。好中球のヒストンシトルリン化は血中CXCL1の発現上昇を介して血管内膜への好中球接着を増強し、血管炎症を増強した。ペマフィブラートは血中CXCL1 を減少させ、好中球のヒストンのシトルリン化を抑制し、好中球接着を抑制した。
-
リパスジル点眼は正常眼圧緑内障モデルマウスにおける網膜神経節細胞死を抑制する
Akaiwa K, et al.英文5週齢のEAAC1欠損マウスに2種の濃度のリパスジルを 8週齢または 12週齢まで点眼投与し、光干渉断層撮影、多焦点網膜電位図、眼圧測定、組織病理学的検討、網膜神経節細胞(RGC)の逆行性染色、免疫ブロット、網膜におけるp38リン酸化MAPKの免疫染色を行った。リパスジル点眼は8週齢および12週齢時のEAAC1欠損マウスにおいて網膜変性を改善し、視機能を改善した。リパスジルは眼圧を下降させ、EAAC1欠損マウスのRGC死を誘導するp38 MAPKのリン酸化を抑制した。
-
緑内障および高眼圧症患者を対象としたリパスジルの24ヵ月間長期投与時の眼圧下降効果と安全性
Tanihara H, et al.英文リパスジル投与経験がない緑内障、または高眼圧症患者を対象に、リパスジル投与後2年間観察する市販後調査。安全性解析対象症例が3,374例、有効性解析対象症例が3,178例であり、緑内障の診断名は、原発開放隅角緑内障、正常眼圧緑内障、続発緑内障、高眼圧症、原発閉塞隅角緑内障であった。副作用は853例(25.3%)に発現し、主な副作用は眼瞼炎、結膜充血、結膜炎であった。リパスジル投与24ヵ月間の眼圧変化量は-2.6 ± 0.1 mmHgであり、ベースライン眼圧から有意に低下した。
