Kowa 興和株式会社

学術論文情報

興和株式会社が支援・実施した研究の論文概要です。
本コンテンツ掲載の臨床論文は治験を除き、当該製品の「効能又は効果」、「用法及び用量」の範囲で検討されたものです。
「効能又は効果」に直接関連しない項目が主題となっている論文もありますが、適応外使用を推奨するものではありません。

  • ポスナー・シュロスマン症候群患者における眼圧上昇の病態生理にはオートタキシンが関与する

    Igarashi N, et al.
    英文

    サイトメガロウイルス(CMV)陽性Posner-Schlossman症候群患者の房水ではオートタキシン(ATX)とTGF-β1の発現が亢進しており、房水中ATX濃度と眼圧は正相関していた。CMV感染は、ヒト線維柱帯(hTM)細胞のATXとTGF-β1を亢進させた。CMV感染させたhTM細胞馴化培地は、hTM細胞に線維性変化を誘導し、シュレム管内皮(SCE)細胞透過性を低下させた。これらの作用はATX阻害剤、リゾホスファチジン酸受容体アンタゴニスト、Rhoキナーゼ阻害剤により減弱した。

  • GP-HPLCとNMRによるリポタンパク粒子数評価の比較:選択的PPARαモジュレーターであるペマフィブラートを投与した脂質異常症患者における解析

    Yamashita S, et al.
    英文

    選択的PPARαモジュレーターであるペマフィブラートの第Ⅱ相臨床試験に参加した脂質異常症患者212例のリポタンパクプロファイルを、GP-HPLCとNMRの2つの方法で解析した。両手法で対応するサブクラスをグループ化した総CMとVLDL、総LDL、総HDLの3つのクラスにおいて、GP-HPLCで分析したこれらのクラスの粒子数は、NMRで分析したものと正の相関が得られた。

  • 新規選択的PPARαモジュレーター(SPPARMα)、K-877の脂質異常症患者に対する効果 -無作為化二重盲検プラセボ/実薬対照第Ⅱ相試験-

    ※適応外情報が含まれます

    Ishibashi S, et al.
    英文

    224例がK-877 0.025 mg、0.05 mg、0.1 mg、0.2 mg BID、フェノフィブラート100 mg QD、プラセボ群に無作為に割り付けられた。 TGのベースラインからの最小二乗平均変化率は、K-877 0.025 mg、0.05 mg、0.1 mg、0.2 mg BID群でそれぞれ-30.9%、-36.4%、-42.6%、-42.7%であった。K-877投与群における有害事象の発現率は、プラセボ投与群、およびフェノフィブラート100 mg QD投与群と同程度であった。

  • 虚血/薬理学的プレコンディショニングにおけるナトリウム-グルコース共輸送体サブタイプ阻害の心保護に対する影響

    Egashira T, et al.
    英文

    Wistar系雄性ラットを(生理食塩水注入(Con)群、虚血プレコンディショニング(IPC)群、フロリジン(Phlorizin)注入後IPC(IPC+Phl)群、低用量トホグリフロジン注入後IPC(IPC+L-Tof)群、高用量トホグリフロジン注入後IPC(IPC+H-Tof)群、オルプリノン注入(Olp)群、フロリジン注入後Olp注入(Olp+Phl)群)に分け処置を行った後、虚血/再灌流を実施した。トホグリフロジンの投与量は、低用量(L-Tof)は臨床での血中濃度400 ng/mLにならって設定した。また、その5倍量を高用量(H-Tof)として設定した。梗塞サイズはIPC群で有意に縮小したが、IPC+Phl群では縮小しなかった。IPC+L-Tof群とIPC+H-Tof群では梗塞サイズが縮小した。

  • エンドトキシン誘発ぶどう膜炎モデルにおけるRhoキナーゼ阻害薬リパスジルの抗炎症効果

    Uchida T, et al.
    英文

    リポポリサッカライド(LPS)を投与して作製したエンドトキシン誘発ぶどう膜炎(EIU)モデルにLPS投与1時間前、および1時間後にリパスジルを腹腔内投与した。LPS投与24時間後に房水を採取し、浸潤細胞、タンパク濃度、およびMCP-1値を測定した。また、虹彩毛様体(ICB)内の浸潤細胞数、網膜血管内の付着白血球数、網膜及びICB内における前炎症性メディエータのmRNAレベルを測定した。リパスジルはEIUモデルにおいて房水内の浸潤細胞数およびタンパク滲出を有意に減少させた。ICB内の浸潤細胞数および網膜血管内の付着白血球数も減少させた。房水内のMCP-1の量、ICBと網膜内における前炎症性メディエータのmRNA発現とICAM-1がリパスジルによって抑制された。

  • 持続的血糖モニタリングによる24時間血糖プロファイルにおけるトホグリフロジンの有効性と安全性:SGLT2阻害剤のクロスオーバー研究

    Kurozumi A. et al.
    英文

    SU薬使用中の2型糖尿病患者30例をトホグリフロジン20 mg/日またはイプラグリフロジン50 mg/日に割り付けて、SGLT2阻害薬投与前、SGLT2阻害薬投与期間、クロスオーバー後のもう一方のSGLT2阻害薬投与期間にそれぞれ5日間CGMを測定した。24時間のうち血糖が70 mg/dL未満となる時間の割合はSGLT2阻害薬投与前が0.48%、イプラグリフロジン投与期間が2.77%、トホグリフロジン投与期間が0.06%であった。

  • SGLT2阻害薬トホグリフロジンの長期投与およびその後の投与中止後の推定血漿量と体重減少の関連

    Matsubayashi Y, et al.
    英文

    第Ⅲ相試験でトホグリフロジン単剤療法を受けた2型糖尿病患者157例のデータを解析した。 52週間の投与期間と治療後2週間の期間における変数の変化、またはそれらの相関を検討した。体重(BW)、推定血漿量(ePV)、対数変換BNP(ln-BNP)の有意な減少が52週目までに認められた。 %ΔBWは%ΔePVおよびΔln-BNPと有意な相関を示さなかったが、%ΔePVはΔln-BNPと有意な相関を示した。トホグリフロジン投与中止2週間後、BW、ePV、ln-BNP は有意に増加した。投与中止2週間後の%ΔBWは%ΔePVおよびΔln-BNPと有意に相関した。さらに、ePVとBNPはベースライン値よりも有意に高かった。

  • SGLT2阻害薬トホグリフロジンによる脂肪組織の抗脂肪分解作用改善を通した体重減少の減弱

    Yoshida A, et al.
    英文

    トホグリフロジンの第Ⅲ相単独長期投与試験、第Ⅲ相併用長期投与試験の併合データで2型糖尿病患者774例を解析した。抗脂肪分解作用を空腹時インスリンと遊離脂肪酸の積から算出されるAdipo-IRで評価した。体重は有意に減少した後、24週から52週にかけては一定であった。空腹時インスリンは24週までに有意に低下し、その後52週まで維持され、遊離脂肪酸は24週をピークに有意に増加し、24週から52週にかけては減少しており、Adipo-IRは連続的に52週まで減少した。ベースライン時のAdipo-IR高値は52週時のより大きな体重減少と独立して関連していた。

  • トホグリフロジン投与後の貧血および多血症を中心としたヘモグロビン値の予測因子およびその変化について

    Matsubayashi Y, et al.
    英文

    トホグリフロジンの第Ⅲ相単独長期投与試験、第Ⅲ相併用長期投与試験の併合データ解析を行った。ベースラインのHb値によって3群(正常群、貧血群、多血症群)に分けて検討した。52週時においてHb値は、正常群、貧血群で有意に増加、多血症群では有意に低下していた。脳性ナトリウム利尿ペプチド(BNP)の高値とヘマトクリット(Ht)の低値はHbの初期上昇の予測因子であった。しかし、ベースラインのBNP値とHt値は、Hb値の慢性的な上昇の予測因子としては観察されなかった。逆に、ベースラインのHb高値は、Hb値の慢性的な低下が大きさと相関していた。

  • SGLT2阻害薬であるトホグリフロジン投与を介した肝内インスリンクリアランスの増加は血清TG、β-ヒドロキシ酪酸の変化と関連

    ※適応外情報が含まれます

    Matsubayashi Y, et al.
    英文

    プラセボ、またはトホグリフロジン10 mg、20 mg、40 mgを1日1回、24週間以上経口投与された2型糖尿病患者419例のデータを分析した。肝インスリンクリアランスは食事負荷試験によるC-ペプチドとインスリンのAUC比(HICCIR)から算出し、他の臨床検査値との関係を多変量解析により解析した。HICCIRはトホグリフロジン投与24週後にベースライン時から有意に上昇した。同様に、トホグリフロジン投与により、インスリンおよびTGは有意に低下し、β-ヒドロキシ酪酸は有意に上昇した。